皮下埋め込み型リザ一バ一のご案内
 皆様、皮下埋め込み型リザ一バ一つて聞いたことがありますか?初めて聞いたという方が多いことでしょう。長く病気療養中の方や、抗癌剤治療を続けて頑張っていらっしゃる方などなかなか点滴ができなくなってきてしまい苦労されていることでしょう。また病気などが原因で食事摂取ができず困っていらっしゃる方もいらっしゃるのではないでしょうか。病院で点滴を受けなければならないため長期入院を余儀なくされていらっしゃる方も多いと思います。これらの点を改善すべく当院では積極的に皮下埋め込み型リザ一バ一を導入しております。
簡単に説明しますと上図のように肩の近くの皮膚の下に小さなタンクを埋め込みます。このタンクの表面はシリコンゴムでできており簡単に針が刺さります。一方でこのタンクの脇からカテーテルが伸びておりこのカテーテルの先端部分を中心静脈すなわち心臓の近くの太い静脈にまで入れておくのです。こうすることにより点滴が簡単に刺せ、漏れることもなく、高カロリー輸液が可能になります。抗癌剤治療をやって
いる場合でも漏れることが無いため無用な心配をすることがなくなります。 
皮下埋め込み型リサーバーの特徴

●点滴が容易にさせる
●漏れることが無い
●感染を起こしにくく長期使用可能
●抜去も容易であるため入浴可能
●カテーテルピンチオフなどの閉塞
が少ない
●高カロリー輸液が可能
●万が一抜けた場合も出血しない
●抗癌剤の皮下漏出による潰瘍形成
がない
●手術時間は10分程度で痛みも
軽く、大きな合併症は経験して
いない
皮下埋め込み型リザ一バ一
    
このように利点が多く、不利な要素の少ない皮下埋め込み 型リザーパーの普及にこれまでも努めて参りましたが、当科 では学会発表や(第62回国立病院総合医学会)外科医師向け 手術手技DVD(メデイコン社)も作成し、より多くの病気療養中 の皆様の苦痛を改善すべく努めております。 もしご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたらまずはご連 絡ください。他院入院中の方であれば予め担当医師からご連 絡いただければ日帰り手術でその日に戻っていただきすぐに ポートを利用して点滴を開始することができます。 また在宅治療をご希望の方がいらっしゃいましたら、かかり つけ医からご連絡いただければ対応させていただきます。
『在宅で点滴治療をするなんて心配だ。』とおっしゃる方が 多いと思います。しかし今は訪問看護などのサービスを利用 したり、点滴用のポンプを利用したりすることで安全に治療 が行えるようになっております。もし病気が改善し不要と なった場合は5分ほどの手術で摘出することも可能ですし、私の経験では4-5年使用できた場合もございますのでとってお くこともできます。 御不明な点がございましたらご遠慮なくお問い合わせくださ い。

鈴木哲也医師写真
地域医療への貢献に外科医として出来ること:外科医の仕事はもちろん手術がその中心となります。盲 腸や癌などの手術ももちろんですが、とかく敬遠されがちな診療科であることも事実だと思います。手 術は怖いというイメージがあるのも理解できます。しかしその手術で培ったノウハウを地域医療のため に是非役立てたいと考えております。大手術を手がけることも大切ですがその一方で一人一人の患者さ んの療養の手助けになるような診療を通じ、少しでも早く病気から回復されることを願ってやみません。


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腹腔鏡手術

腹腔鏡手術は5mm~1cmの穴を腹部にあけてカメラで内部を見ながら長い鉗子を使用する手術です。大きな創を残さず内臓に与える影響も少ないため回復が早いことが特徴です。元来胆嚢の摘出に用いられており穴は4か所でしたが、最近は臍に2cmの穴1か所で可能になりつつあります。術後創がお臍の窪みに隠れてしまうぐらいで、患者さんの負担は格段に軽減しました。穴が一つであることから「単孔式」と呼びます。一般的にはまだ2個以上の穴で行われることも稀ではありませんが、当院では昨年末から基本的にこの単孔式胆嚢摘出術を行っています。さらに最近は早期胃癌に対する局所切除に対してもこの単孔式を応用しました。大腸癌に対しても腹腔鏡を用いています。最終的に癌を摘出する創だけ4cmになりますが術後疼痛はかなり軽度で腸の機能回復も早いため患者さんは大変楽に経過されています。癒着による腸閉塞が起こりにくいことも利点です。肉体的負担が少なく高齢者にも実施可能で比較的若い患者さんは早期社会復帰に有利です。この1年外科ではチームを組んで国立病院機構主催の技術研修に2回、八王子トレーニング施設へ2回、また1名は国立病院機構内で他病院へ研修に出るなど技術向上に努めてきました。今後も患者さんの負担を軽減できる治療を目指していきます。

転移性肝癌

大腸、直腸癌において肝臓はもっとも転移しやすい臓器です。新規抗癌剤で治療成績が向上しましたが抗癌剤には限界があります。また手術(肝切除)は大変有効で長期生存には不可欠ですが抗癌剤との併用治療がさらに効果を上げます。当院では同時性転移も再発転移も可能であれば肝臓への転移は切除しています。腸の癌と同時に切除できれば手術は一回で済みますし再発予防のため術後抗癌剤を加えます。また手術不能な進行例も抗癌剤で縮小すれば手術可能です。繰り返し肝臓に再発する性質もあり複数回の手術もあり得ます。大変ではありますが、近隣医療機関で切除困難と診断されたため当院で5回目の手術を行なった結果、今は癌のない状態に回復された例もありました。5回目の肝臓手術というのは国内でも希少な例ですが、こうして切除できた患者さんは長期予後が期待できるため我々も患者さんの希望に応えたいと感じています。

当院外科からの連携拡大・難しい症例への対応

近年日本では生体肝移植が普及し保健診療の適応となりました。また臓器移植法の改正で脳死移植も始まっていますが、いまのところ県内には肝移植認定施設がありません。当科にアメリカ移植外科専門医(留学中資格取得)がおり、適応や手術に精通しています。移植に関する相談や適応の診断などを行なっています。この1年では2例の肝移植適応が ありました。1例は肝不全の患者さんで移植コーディネーターとの面談を当院で行った後隣県移植施設に向けてヘリコプターで搬送しました。もう1例は肝硬変に対して脳死移植登録を依頼し待機状態にしていただきました。必要な検査は当院でも行ないますが紹介先が留学時の人脈であることから連携は良好です。
また「肝門部胆管癌」という診断や手術が難しい稀な癌があります。そのうち1例は癌の範囲が重要な血管まで広がっていました。肝臓の3/4を切除すると同時に2本の血管を繋ぎ直す(特に肝臓への細い動脈の吻合)には特殊な技術が必要でした。当科に国立がんセンターレジデント修了者がおり現在も手術研修を継続しているのでがんセンターへ手術を依頼し無事手術を行なって頂きました。また転移性肝癌で下大静脈という大きな血管を癌がとり囲む1例に対し(この位置は難しく大掛かりになるため手術ができないとする施設が多い)、がんセンター肝胆膵外科の先生に当院へ応援に来て頂いて手術を行ないました。このようにフレキシブルな病院連携、医師交流で地域に役立ちたいと考えています。




皮下埋め込み型リザ一バ一のご案内
◆対象疾患

胆嚢結石症・胆嚢炎・胆嚢ポリープなど

◆概要

胆嚢摘出術は1990年代前半より腹腔鏡による術式が普及し、現在では標準的治療です。4か所に穴をあけて鉗子とカメラをいれます。そのうちの一つの穴から最終的に切除した胆嚢を取り出します。しかし、2010年よりたった一つの穴で手術を行なう方法が行なわれ始め、当院でも2010年12月より実施しています。

◆単孔式腹腔鏡下手術の実施状況(2011年8月現在)

胆嚢摘出術13例、大腸切除1例、胃部分切除術1例、肝部分切除1例、急性虫垂炎4例
計20例

◆この手術の特色

患者さんの負担: 手術時間は従来の方法とほぼ同等です。術後の回復は大変早く痛みも軽いためお忙しい方は早期退院が可能です。
美容性: 一か所の穴は臍部です。術後の創部は臍の穴の中に隠れてしまい、ほとんど分からなくなります。

◆入院から退院まで

受け付け:外科外来・月~金午前。
手術待ち期間:短時間手術ですので手術予約待ちはあまりありません。
入院:手術前日。
退院:手術の翌々日より御希望に合わせて退院可能。


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